ポジティブ・シンキングという言葉はよく聞きますけど実際に試してみると長期的にキチンと効果がある人ってあんまりいないんじゃないでしょうか?
もともとポジティブ傾向が非常に強い人でもない限り表面的にポジティブな言葉を何度も唱えてみたりネガティブな思考をむりやり止めようとしたりしても上手く作用するどころか、かえって落ち込んでしまって苦しくなるといった副作用が出てしまう危険性もありえるのでわたしはポジティブ・シンキングに対してあまり良い印象を持っていないんです。
思考のパターンを変えて言動まで変えていくようなことはなかなか簡単にできることじゃありません。
本当にネガティブな思考回路を変えようとするならばその回路ができた原因までさかのぼって探っていってその時点の記憶から変更する必要があるからです。
人間の思考のシステムっていうのは基本的に記憶のデーターベースに集積した過去の経験やどこかで得た知識などをパターン化して自分の行動を決定するという仕組みだともいえます。
簡単に言ってしまえば『思考は過去のもの』なんです。
今起こっていること、または今後どうなりたいかに対して過去のデーター分析から対応しようとするのがこの思考パターンによる言動ということになります。
人生のどこかでそのパターンが出来上がってからそれで苦しい思いをしようが、自分を追い詰めようが、ずっとそのパターンを使い続けてきたのには本人なりの理由や信念、またはMYルールが働き続けていたわけなんです。(自覚しているしていないに関わらず)そのように長年培ってきた思考パターンならば単純に新しい思考パターンに置き換えられませんよね。
たとえポジティブ・シンキング関連の成功本を読んで、なるほどと納得して実践したとしても、以前のパターンを続けた理由や信念の問題を完全に解決しない限りはちょっとしたことで簡単に元に戻ってしまうでしょう。
そこでわたしがオススメしたいのが『ポジティブ・フィーリング』
ポジティブな感覚を使っていくことなんです。
わたしは他の記事の中でも盛んに書いていますけど感覚や感じることって今現在に意識を合わせないとできないことなんですよね。
何かを思い出して過去の感覚がよみがえる場合でさえその感覚を再び感じているのは『現在の自分』なんです。
自分の言動パターンを変える方法として『思考』を使うとどんなにポジティブなことを考えてみても、頭の中のデーターベースはネガティブな思考まで一緒に読み込んでしまうので慣れないポジティブな思考を維持するのが難しいんですね。
ですからイメージトレーニングで自分を望む方向に向けようとする時には、頭を使うのを止めてポジティブな感覚に意識を集中させてみてください。
自分の希望が叶ったらどんな感覚を味わうことが出来るのでしょうか?過去にどんな小さなことでも、嬉しかったことや楽しかったことがあれば、その時の感覚を思い出してみてください。
カラダのどの辺りに、どんな変化がおきましたか?
それは暖かい感じでしたか?
フワフワとした感じでしたか?
何かがこみ上げてくるような感じでしたか?
景色はどのように見えたでしょうか?
味にたとえると、どんな味でしたか?
音にたとえると、どんな音だったでしょうか?
それらのポジティブな感覚を今現在のあなたの全身に取り込んでみてください。
その全身の感覚があなたの幸せな状態なわけです。
無理やり思考パターンを変えるのではなく、今現在にポジティブな感覚を持ち込むことで思考の抵抗を受けることなく、あなたはポジティブな存在になれるんですね。
そのポジティブな状態で次の言動を選択してみましょう。
それは今までのあなたの思考パターンからの言動とは違ってくるのではないでしょうか。
過去を変えるのは難しいけれど、現在を変えるのは思考から離れることさえできれば意外と簡単なんです。
思考よりも感性で。ポジティブな『今』を体現してください。
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ポジティブ・フィーリング