Auto-Groove

中林香が贈る女性のための心と体と車のブログ

元・女性レーシングドライバーの中林 香(なかばやし かおる)が、クルマの運転はもちろん、元スポーツ選手としての経験と、大学で心理学を専攻して得た知識をもとに、よくある心の問題やちょっとした体の不調との向き合い方、ストレスの対処法など、ココロとカラダに優しい生活をおくるための知恵やテクニックをご紹介します。

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プロセスや結果を固定しない
イメージトレーニング, ココロの話

プロセスや結果を固定しない

イメージトレーニングを使って自分の望むような現実を引き寄せるにあたって、注意しなければいけないことが1つあります。
それは『希望する状態に至るまでのプロセスと結果を固定しない』ということなんです。

これはわたし達が何かの目的を達成しようとする場合によくやってしまうことなんですが、どういう風にものごとが進んでいくのかを考えてしまったり、どんなカタチの結果になって欲しいのかという構想を強く持っててしまったりしがちなんですね。
けれども、そのように自分ですんなりと思い描けるようなプロセスで成功できるなら、それはすでに起こっていてもおかしくないわけですよね。
それが出来ていないということはその方法やプロセスには無理があるということなんじゃないでしょうか。
また、自分の頭で思い描くようなプロセスや結果などは頭で考えることなので、ポジティブ・フィーリングの記事にも書いたようにそれは過去のデーターから導き出した方法論なんです。
ものごとというのは常に変化しています。社会も環境も自分自身も、一瞬前のものとはすでに違っているんです。
過去に自分や誰かが成功した方法は、もはや通用しない可能性が大きいんですね。
それが他人の成功本を忠実に再現しても同じ結果が得られない最大の理由です。全ては変化しているんです。
ですから、頭で考えつけるようなプロセスや結果にとらわれずまだ誰も経験したことのない、全く新しい未来を作り出すためにイメージの力を使うことが大切なんですね。
プロセスにも結果にもこだわらないで、ただ未来の幸せな自分、希望が叶った時の素晴らしい感覚だけをイメージしてください。
そうすると不思議なことに、その感覚に至るためのあらゆるものごとが自然に自分に引き寄せられて来るようになります。
自分自身が頑張って色んなことを考えるよりも、はるかにシンプルに、そしてダイナミックにすべてが動いていきます。
スポーツ選手のイメージトレーニングなどでもそうなんですが、試合の展開や自分のプレイをあまりにも詳細にイメージしてしまうと、それと少しでも違った流れになった時に冷静に対応するのが難しくなってしまいます。
普段のシュミレーション・トレーニング(さまざまな展開を想定して、瞬時に反応できるようなテクニックを習得するための練習)では、1つ1つ細かい可能性を考えながら対応の仕方を練習していきますが、試合前のイメージトレーニングで最も重要なのは今回の試合で勝つという感覚を、どれだけ詳細に現実のものとしてイメージできるかどうかが鍵になると言えます。
これはとても有名な話ですが、あの長嶋茂雄さんは試合前に『ここ1番という時にホームランを打って、チームの勝利に貢献する』というイメージトレーニングをしていて、あまりにリアルな感覚を味わったために、すでに試合が終わった気になってしまって試合開始前なのに入浴してしまったという逸話があります。
いくらプロスポーツ選手とはいえ、そこまでの強烈なイメージを作り上げられるのは長嶋さんほどの天才じゃないと難しいでしょうが、そのくらい現実に近い感覚を味わうことがイメージトレーニングの最も重要な鍵ではないかと思います。
そのためには、プロセスや結果のカタチにこだわるよりもやはりその時の自分自身の感覚のみに焦点を当てた方がよりリアルに、そしてイメージしやすくなるんですね。
自分の感覚のイメージに確信が持てるようになるまで何度も何度も繰り返し、その良い気分を味わってみてください。
それだけであなた自身の意識が大きく変わりはじめます。
自分の望む結果に対して確信や信頼感が持てるようになってくるはずです。
そこまでいければ、イメージトレーニングの八割方は成功したと言ってもいいと思います。
まずはプロセスや結果のあり方へのこだわりを捨てて、成功イメージに確信が生まれるまで頑張ってみてください。