Auto-Groove

中林香が贈る女性のための心と体と車のブログ

元・女性レーシングドライバーの中林 香(なかばやし かおる)が、クルマの運転はもちろん、元スポーツ選手としての経験と、大学で心理学を専攻して得た知識をもとに、よくある心の問題やちょっとした体の不調との向き合い方、ストレスの対処法など、ココロとカラダに優しい生活をおくるための知恵やテクニックをご紹介します。

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クルマの選び方(実践編)
クルマの話, センスUPクルマ術

クルマの選び方(実践編)

さて、クルマとの相性を五感で判断するには実際に試乗してみるしかありません。
ちょこっと運転席に座っただけで判ろうというのは無理なことなんです。
たとえば、そのクルマの停止している時の感じと動き出した時の感じはまったく違うかもしれませんし、エンジン音や振動が自分の波調に合わないこともあります。

まずは洋服の試着と同じように、そのクルマが自分の身体に合うのかどうかを座席に座った状態でチェックしてみましょう。(洋服の試着とまったく同じです。)シートの座った感じ、視界の広がり方、ペダルの踏み心地、ハンドルを握った感じや回してみた感じ、空間の居心地のよさなど、自分の身体や感覚に合ったクルマなのかどうかを十分に感じてみてください。
そして身体に合うとわかったら、そのクルマを動かした時の感じを確かめてみましょう。
いろいろと頭でチェックしようとするのではなく、ただ感じてみるだけで良いんです。
事前に聞いたり読んだりした情報は一切忘れてください。
それは他人の感性であって、あなたのものではありません。
他人に自分の感性を明け渡してしまっていては、あなたとクルマの相性を見極めることは絶対に出来ません。
そして試乗してみた時に感じていただきたい1番大きなポイントは、自分の自然な動作とクルマの動きが合っているかどうかです。
アクセルやブレーキ、ハンドルなどを操作した時に自分が思っていた以上にクルマが反応してしまう場合は、あなたとそのクルマはあまり良い相性とは言えないかもしれません。
というのは、そのクルマに乗っている限り、あなたは自分の感覚を修正し続けなければいけないからです。
そのうち慣れるから大丈夫だと思うかもしれませんが、慣れとはその修正が無意識に出来るようになるということであって、あなたの感覚が変わると言うことではありません。
人間同士でも感覚の合わない人とずっといると疲れてしまうように、感覚の合わないクルマも気がつかないうちに相当な負担になります。
そしてとっさの場合、人は必ず自分本来の感性で反応してしまうものなんです。
危険な場面であなたの動作とクルマの動きがチグハグになってしまうのでは、更に危険な状況を作り出しかねませんよね。
ですから運転してみて少しでも違和感を感じる場合は、このクルマではないとあなたの感覚が教えてくれているということなんです。
このポイントで特に違和感を覚えるような問題がなければ、あとは自分の五感が何を伝えてくるのかに注意を向けてみてください。
何かが特に引っかかることなく、良い気持ちで運転出来るのであれば、あなたとそのクルマの相性が良いということでしょう。
あくまで自分が何を感じるのかを、自分自身で経験してみてください。